NPOこそ利益を出さないといけない

写真:コザまち社中理事長 照屋幹夫

私たちコザまち社中は、活動を行っていくにあたり「NPO法人」という組織形態をとっております。

これは、社会貢献、地域貢献に適した法人格で直訳すると「非営利組織」という意味になるのですが、、、

この「非営利」という言葉がときどき誤解を生んでいる様子が伺えます。

どうやら「非営利」という言葉が無償・無料というイメージを連想させるようで、「なぜNPOなのにお金をとるの?」という声をいただくことがあるのです。

しかし、「実はNPOも一般的な企業同様に利益を出しても問題ない」と言ったら驚きますでしょうか。

非営利の意味

というのも、ここで言う非営利という言葉の意味は無償・無料ではなく「営利を目的にせず利益の分配を行わない」という意味なのです。

「利益の分配?どうゆうこと?」と思われたかもしれませんが、例えば「株主配当」、「臨時ボーナス」ならピンとくるはず。

これらが利益の分配と呼ばれるものです。

つまり非営利とは「株主配当」、「臨時ボーナス」といった分配行為を行わないことであって、利益を出すことは問題ないんですよね。

NPOこそ利益を出すべき

むしろ、利益を出すべきと言っても過言ではありません。なぜなら、利益を出さなければ社会貢献活動・地域貢献活動を行うことが出来ないからです。

たとえば、資料を作成するパソコンをを買うにしてもお金が必要です。

事務所を借りるとなると賃貸料や光熱費、水道代、備品代と、活動を行う、、、

そして継続するには利益が必要不可欠なのです。

ただ、現実はNPOも利益が必要な反面、社会貢献や地域貢献といった活動は利益を生み出しにくいケースが少なくないのが現状です。

NPOと一般的な企業の違い

たとえば、ゴミを拾ってビーチをキレイにする活動をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

単純に考えてゴミを拾ってビーチをキレイにしたからといって、誰かからお金をもらえるわけではないですよね。

しかし一方で、人件費・交通費・ゴミ袋代・手袋代・ゴミ処理代と費用が発生します。

そう、ここが一般的な企業との違いになります。一般的な企業は商品やサービスといった価値をお客様に提供し、その対価としてお金を受け取ることが出来ます。

しかし、社会貢献や地域貢献といった活動の場合、この方程式がくずれてしまうケースが少なくないのです。(全てがそうというわけではありません)

そのため、多くのNPOは本来の活動でかかる支出を補うため、別で事業を立ち上げそこで生まれた利益を社会貢献に投資する。

あるいは、寄付や助成金、補助金を活用するなど、株式会社などがお客様に喜んでもらうため企業努力を行っているように、NPOも社会貢献・地域貢献を目的に日々汗水垂らしています。

私たちコザまち社中も目指しているところはそこにあります。

非営利という言葉が誤解を生みやすいためか「NPOが利益を生み出すなんてけしからん」というお言葉を度々いただくことがあります。

しかし、どれだけコザのまちづくりに対し立派な理念を掲げていようが利益を生み出せなければ、その活動を行うことが出来ないのです。

まだまだ道半ばはありますが、社会貢献・地域貢献と収益性の両立を目指し日々活動しております。