あしびなー:島袋 幸敬
「ピンチはチャンス」最近、この言葉を身に染みて感じています。
と言うのも、私達コザまち社中ではBCコザ(旧コリンザ)内にある「沖縄市民小劇場あしびなー」という施設の管理・運営を沖縄市より受託させていただいているのですが、ほかの業界と同じくまさにコロナウイルスの影響に頭を悩ませている真っ最中。
隠さずに言えば、これまでと比べると利用率が大幅に下がっており、数字とにらめっこしては「どうすればいいのか・・・」と、うなだれているのが正直なところです。
ただ、何もアクションを起こさなければ変えられるものさえも変わりません。
「この逆風の中なにか出来ることはないか」と、今回平日特別利用プランなるものを企画させていただきました。
厳しいのは私達だけでなく、舞踊や芝居を行う方々も同様です。練習や稽古を行おうにもソーシャルディスタンスを守りながら行うには、これまで使用していた場所では難しい状況にあります。
そこで、今回このような状況だからこそ、これまでの感謝を形にできないかという想いから練習場所や稽古として利用してほしいと実施に至りました。
おこがましいですが「文化」という沖縄が持つ財産を、あしびなーが文化の発信拠点として微力ながら支えていくことが出来ればなと。
しかし、今回の企画はただ感謝を形にするためだけのものではありません。
このプランをキッカケとして、あしびなーを初めて利用する方々が現れないかというのが密かな狙いです。
実は、あしびなーは利用者からの評価が高く、舞台の見やすさ、音の響きなどが好評をいただいているものの、この事実は意外と知られていません。
一方で、日本音楽家協会が優秀なホールを称える「優良ホール100選」に沖縄で唯一選ばれるなどの評価を受けています。
そのため、まだあしびなーを利用されたことが無い人でも、1度利用していただければその良さを肌感覚で感じていただけるのではないか。
ひいては「じゃあ今度催しをしたいから相談させて」と、これまでお付き合いの無かった方々がリピーターになってくれるのではないかと密かに期待しているのです。
コロナウイルスの影響で、あしびなーのような劇場だけでなく、どこの業界も厳しいのが現状だと思います。
しかし、この状況だからこそ取り組めることや、まだまだチャレンジ出来ることもあるのではないでしょうか。
手探りではありますが、私達コザまち社中も出来ることはないかと、走りながら考えている段階です。
「ピンチはチャンス」この視点を大事にしながら、厳しい状況を乗り越えていきたいと思いますので、ぜひ温かく見守っていただけますと嬉しいです。